朝乃山、まさかの1勝16敗に「悔しかった」引退1年の荒磯親方に歯が立たず…

荒磯親方に土俵際で転がされた朝乃山(撮影・中田匡峻)
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 「大相撲初場所」(12日初日、両国国技館)

 新関脇朝乃山(25)=高砂=が5日、都内の田子ノ浦部屋に出稽古し、荒磯親方(元横綱稀勢の里)と三番稽古(同じ相手と何番も取る)を行い、1勝16敗と圧倒された。

 引退1年の親方に歯が立たなかった。けんか四つで差し手争いはことごとく負けた。強烈な左おっつけで右差しを封じられた。左四つに組まされ、寄り、すくい投げ、突き落としと次々と食らった。

 「想像以上ですよ。久々にこれだけ負けた。悔しかった」。昨年は初優勝、初の年間最多賞を獲得したホープは、横綱の強さを体感しまた初心に戻れた。

 一門も違うし、本場所でも対戦はない。「戦いたかった」と言う雲の上の元横綱が胸を出してくれたことがうれしかった。「勝てなかったけど前に出て圧力をかけて負けた。これからの相撲人生につながる。左差し、左おっつけ、横綱の形になることが多かった。横綱は伸び伸びと相撲を取っていた」。

 右を差し負けるなど最近はなかった。「差して負けるのは多いけど、差せなくて負けた。強かった。(荒磯親方の思いは)相撲を取りながら伝わった感じ。全然勝てず、その意味で甘くないぞと。まだまだ弱い部分がある。出直してきます」と、“リベンジ”に意気込んだ。稽古後は親方から「またいつかやろう」と声をかけられ「はい」と約束した。

 技術的にもハイレベルを体感。「甘く右差しにいくとおっつけられる。体を寄せないと、小手投げ、突き落としも食う。横綱は上体が起きず前傾姿勢だった。勉強になった。横綱は左差しだけど(相手の)体を起こしてから差している。右を差しても横綱の左が入ってくる」。本場所でまるで当たる相手かのように“稀勢の里攻略法”に頭を悩ませた。

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