紀平梨花、圧巻Vの裏に…細部にこだわり努力を重ねる姿

 「フィギュアスケート・全日本選手権」(21日、代々木第一体育館)

 世界選手権(3月、モントリオール)の代表選考を兼ねて行われ、女子は昨季のGPファイナル覇者でショートプログラム(SP)1位の紀平梨花(17)=関大KFSC=がフリーも1位の155・22点、合計229・20点で初優勝を飾った。日本スケート連盟の基準を満たし、世界選手権代表に決まった。

  ◇  ◇

 紀平を取材していると競技の華やかさだけでなく繊細さや奥深さがわかる。昨季はスケート靴がなかなか合わず、演技直前まで数種類のテープを駆使して硬さを調整していた。

 また、今回のような特設リンクでは、選手は初めての氷の感触を練習などで確かめる。NHK杯が行われた真駒内では観客席との距離感から「会場が広く感じて、自分のスピードが速いのか遅いのか、コースの大きさなどがつかめない」と、自身の感覚との違いを動画で確認していた。

 スケート以外の部分でも、演技に影響することは多い。いつも長い髪を一つに結わえており、結ぶ位置は必ず襟足のすぐ上の低い位置と決めている。振付師から高い位置に結んで「情熱的に髪を振り乱してほしい」と要望されたこともあったが、体のバランスに影響したという。

 元来細かいことが気にかかる性格。だからこそコツコツと小さな努力を積み重ねている。その努力もまた一つ一つ、徐々に実っていくのだろう。(デイリースポーツ編集委員・船曳陽子)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス