平野美宇「向かっていくだけ」 石川佳純との五輪代表争い、逆転へ気合
「卓球・ワールドツアー・グランドファイナル」(12日開幕、鄭州)
卓球のワールドツアー上位選手で争うグランドファイナルは、12日に中国の鄭州で開幕する。11日は各種目の組み合わせが決まり、シングルスの女子1回戦は東京五輪日本代表の残り1枠を争う石川佳純(26)=全農=が世界女王の劉詩ブン(中国)、平野美宇(19)=日本生命=は世界ランキング18位の王芸迪(中国)との対戦が決まった。代表入りを確実にしている伊藤美誠(19)=スターツ=は鄭怡静(台湾)と当たる。
逆転で初の女子シングルス五輪代表を狙う平野が、絶対に負けられない1回戦で世界18位の王芸迪とぶつかる。「向かっていくだけ。チャンスはなくはない」と気合を入れた。
他の中国の有力選手に比べれば実績で劣る王芸迪だが、6月の香港オープンでは決勝で対戦した伊藤が0-4で完敗。平野は10月のドイツ・オープン1回戦で対戦して1-4で敗れ、通算1勝1敗。今季の成績では王芸迪が平野を上回っており、格下とは言えない強敵だ。
残り1枠を巡る石川との代表争いは最終盤までもつれ、ともに直前にカナダまで遠征して下部ツアーに出場。決勝で2人は顔を合わせ、平野は大激戦の末に2-4で敗れ、五輪代表を決めるポイントで石川に逆転を許して3番手に後退した。ただ、今大会で平野が一つでも多く石川より勝ち進めば、再逆転して代表の座をつかみ取ることができる。
集大成の一戦へ-。「(カナダで)負けたので思い切ってできるかな」と吹っ切れた様子で話した。