羽生「成し遂げたい」思いから4回転5本 練習のアクセルも…トリノで挑み「光栄」

笑顔でフリー演技を振り返る羽生結弦。右はネーサン・チェン(撮影・堀内翔)
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 「フィギュアスケート・GPファイナル」(7日、トリノ)

 男子フリーが行われ、SP2位の羽生結弦(25)=ANA=は、フリー194・00点、合計291・43点で、2位となった。優勝はネーサン・チェン(米国)で、フリー224・92点、合計で335・30点と、どちらもチェン自身が持つ世界最高得点を更新し大会3連覇を達成した。試合後、羽生は4回転5本に挑む自身最高難度の構成について「何かここで成し遂げたいって風に思っていて」と理由を語った。

 この日25歳の誕生日を迎えた羽生は大技のルッツを含め4種類5本の4回転ジャンプを着氷(トーループ、サルコー、ループ、ルッツ)させたが、最後ジャンプ要素の3回転半が決まらず得点を伸ばし切れなかった。

 この4回転4種類5本を織り込む構成は「SPのあとに、ほぼすぐ5本にしようと思いました」と振り返った。チェンとSPの時点で約13点差をつけられたこともあり「理由は、勝てないとは思っていましたけど、何かここで成し遂げたいって風に思っていて」と語った。

 結果的に完ぺきな演技を見せたチェンに勝つ可能性は、羽生が完ぺきな演技をしても低かったかもしれない。それでも「結果的に4回転ルッツが、4回転ループとともにフリーで決められたことがとてもうれしく思います」と前向きに語った。

 「成し遂げたい」という点では、練習で誰も公式戦で決めたことがない4回転アクセルに挑む姿を公に見せた。このことも「4回転アクセル、降りたかった。でも、ここでトライできたこと、とても光栄なことだと思います」と語った。

 チェンは5本の4回転ジャンプを成功させるなど、完ぺきと言える演技を見せた。SPでつけられた12・95点差から43・87点差と、大差をつけられた。

 今大会の収穫について、羽生は「やっぱりコーチがいなかったのと、SP失敗してしまったのと、4回転アクセルの練習ができたことと、ループとルッツがフリーで(4回転で)きれいに決まったことと…いろんな経験ができました」と挙げた。「もちろん全部自信につながるものになったし、いろんなことを考えるきっかけになった」とした上で、ライバルのチェンをたたえた。「ネーサン選手が素晴らしい演技をしなければそういう風に学ぶこともなかったし、強くなろうとも思わなかったと思う。感謝してます」と語った。

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