【朝原宣治の目】サニブラウン 普通にスタートできていたら決勝残っていた

 「陸上・世界選手権」(28日、ドーハ)

 男子100メートルは日本勢3選手が準決勝で敗退した。日本人初ファイナリスト最有力とみられていた日本記録保持者のサニブラウン・ハキーム(20)=米フロリダ大=は10秒15の1組5着で敗退した。

  ◇  ◇

 サニブラウン選手は普通にスタートできていたら、着順で決勝に残っていたでしょう。もったいないレースでした。本人は「音が聞こえなかった」と話しているということで、スタート時に騒がしかったのは確かですが…。

 集中し切れていなかったのかもしれませんが、あの状況で失敗すると予選では挽回できても、準決勝となると厳しいです。いつも反応速度が遅いし、対策はしていくべきでしょう。

 小池選手は全体的に力が入っている印象でした。いつもは軽い感じなのに、がんばってても推進力が得られなくて、もがいている感じでした。

 桐生選手はスタートが決まり、前半の部分も改善できてベストの走りをしました。ただ課題としては、あの状況から後半、ほかの選手にいかれましたし、違うアプローチとか練習をしていく必要はあるでしょう。

 日本勢と、世界のトップ4ぐらいまでは力の差があります。決勝であそこまでタイムを上げてくるのは相当に力を持っています。東京五輪でのファイナリストは可能だとは思いますが、メダルとなると差はあります。今回で世界との位置が分かったでしょうし、ケガへの細心の注意を払いながら追い込んでいくことが大切です。(08年北京五輪男子400メートルリレー銀メダリスト、「NOBY T&F CLUB」主宰)

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