手強すぎる東京の夏 五輪ビーチバレー会場で暑熱対策も軒並み30度超え 熱中症も

 「東京五輪テスト大会 ビーチバレー・ワールドツアー東京大会」(25日、潮風公園)

 1年後に迫った東京五輪に向けて、組織委員会と東京都が暑さ対策の検証とテストを行った。会場入り口に大型ミストタワーが設置された極微細ミストを噴霧、セキュリティーレーンは日よけテントなど暑さ対策が施されたが、各所に設置されたWBGT(暑さ指数)では軒並み環境省が指標としてすべての生活活動で熱中症が起こる危険性があるとしている「厳重警戒(28~30度)、危険(31度以上)」にあたる30度を超える数値を記録した。

 ミストの目の前に置いた計測器でも、30・5度。組織委員会の中村英正ゲームズ・デリバリー・オフィサーは「気象だけは到底コントロールできない。1つの対策ではすべてをカバーできない。細かくやっていく」と、話した。この日、14時時点では1人の観客(10代)が軽度の熱中症で救護室を利用した。

 直前まで比較的涼しい日が続いていたが、この日は気温が30度を超えた晴天で、完全な夏モード。ただ、まだ本格的な夏とはいえない状況下での数値に、改めて過酷な東京の夏の実態を突きつけられたといえる。

 来場者には瞬間冷却パックや、水に濡らすと冷たくなるタオル、扇子が配布された。また、セキュリティーのシミュレーションでは、テント外で待つ観客にミストを噴霧するなど、様々な取り組みをテストした。中村GDOは「まずつつがなく終えられたことと、学びがあったこと。いい機会だった」。今後はこの日のデータなどを参考に、さらなる対策を検討する。

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