高安 大関の意地見せた 193キロ碧山をパワーで圧倒 悲願初Vへ1敗死守

 「大相撲名古屋場所・7日目」(13日、ドルフィンズアリーナ)

 悲願の初優勝を目指す大関高安が碧山を押し出し、5連勝で1敗(6勝)を死守した。あいくちの悪い巨漢をパワー勝負で圧倒。NHKで解説を務めた兄弟子の荒磯親方(元横綱稀勢の里)も安定感を絶賛した。大関陣のとりでとして全勝の両横綱に1差で食らいつく。白鵬は大栄翔をはたき込み、鶴竜も正代を一蹴し、ともにストレート給金に王手。1敗で高安、平幕照強の2人が追う。

 体重178キロの高安が、193キロの碧山を馬力勝負でねじ伏せた。立ち合い、踏み込みで一歩も引かない。左前ミツを取って出た。まわしは切れたが冷静。相手を正面に置き、突きの猛攻で押し出した。

 過去7勝11敗とあいくちが悪く、先場所も敗れていた相手を突破。「落ち付いて取れた。じっくり取れたのが良かった」と納得顔で振り返った。2日目、竜電に苦杯をなめたが3日目から5連勝。「詰めだけしっかりと取りたい」と乗ってきた。

 6月末に腰痛を発症した。出場すら危ぶまれたが、行事ごとはすべて参加せず治療に専念。オーバーワーク気味の体を完全に休めたことがケガの功名となった。初日の2日前、荒磯親方と三番稽古(同じ相手と何番も取る)を行い、初めて、一番相撲から6連勝した。

 解説を務めた同親方は言う。「安定感が非常にある。(初日の)2日前に(稽古を)やってモノが違うなと感じた。きょうは前半戦のヤマ場と思っていた。土俵際も安定していた。全部勝つつもりで頑張ってほしい」。今度こそ悲願の初優勝の雰囲気を感じ取った。

 貴景勝、栃ノ心と2大関が休場。豪栄道も4敗ではやV戦線から脱落した。大関のとりでとして全勝の両横綱を1差で追走する。優勝争いに食らい付くかと問われると、「頑張ります」と短い言葉に闘志をみなぎらせた。

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