木村文子 実力者ぞろいの激戦制して世界陸上切符 100M障害

優勝し、世界陸上出場が内定した木村文子(撮影・堀内翔)
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 「陸上・日本選手権」(29日、博多の森陸上競技場)

 世界選手権(9月27日開幕・ドーハ)代表選考会を兼ねて行われ、女子100メートル障害は、4月のアジア選手権を制した木村文子(31)=エディオン=が13秒14(追い風0・6メートル)で2年ぶり6度目の優勝。世界選手権の代表に決まった。

 前年優勝の青木益未(七十七銀行)、大会記録保持者の紫村仁美(東邦銀行)、08年から3連覇を飾り、7人制ラグビーに転向後に今季陸上へ復帰した寺田明日香(パソナグループ)。今年の決勝は直近10年の優勝者が4人そろった。3位まで0・2秒差の接戦を制したのは、中盤以降も高いハードリングの精度を保った木村だった。

 「タイムは悔しい」と不満は残ったが、「練習だと思って走った」と気負いを封印。「どんなレースでも自分のレースができることが大事だが、日本ではなかなかできなかった」という中、力になったのは同期の仲間だ。「福島さん、高橋さんから、自分のレースができたかどうかは(同期が)判断すると言われた」。無心の走りを促した、100、200メートルの日本記録保持者の福島千里と女子短距離界をけん引した高橋萌木子(ももこ)の助言に感謝した。

 また、この日は藤森菜那(明大)ら若手も決勝に残った。「私が大学4年の時に日本選手権で初めて決勝に残った時は(決勝ラインが13秒)5、6だった。今は0・1秒も上がった。女子ハードルが少しずつ世界を目指した結果」と第一人者としての感慨も深い。

 2年前の世界選手権(ロンドン)では、日本勢として初めて準決勝に進み、その組の最下位に終わった。「次はドベでは走りたくないな」。女子の進化をけん引してきた美人ハードラーが、今度こそ底力を見せる。

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