スポーツ庁は10日、中央競技団体の不祥事対策の切り札として、健全運営の指針「ガバナンスコード」を策定した。特定の役員への権力集中を防ぐため、理事の在任期間を原則10年に制限する規定などを盛り込んだ。人材育成を促して閉鎖的だった組織の新陳代謝を図るほか、第三者や女性の視点も取り入れる。
スポーツ審議会の答申を受けて10日決定した。指針が示されたことで団体の運営改善に期待が高まる一方、コードの適切な運用や管理態勢の整備も急務となる。スポーツ庁の鈴木大地長官は記者団に対し「新しいステージでスポーツ界が前向きに取り組めるようにしたい」と強調した。