右腕負傷で夏場所を全休した横綱白鵬（３４）＝宮城野＝が４日、都内の部屋で名古屋場所（７月７日初日）に向け本格的稽古を再開した。名古屋場所の宿舎は今年からトヨタスポーツセンター内に移転。台頭著しい若手らに「８時だョ！全員集合」と、出稽古に来るよう呼びかけた。

　モンゴル人横綱は昭和の大人気ＴＶバラエティーに例えたが本気だ。「夜じゃない、朝だよ」と午前８時、夏場所で初優勝した平幕朝乃山（高砂）、大関貴景勝（千賀ノ浦）、小結御嶽海（出羽海）ら新世代のスター候補を集結させる考え。最多４２度の優勝を誇る横綱が再起へ若手エキスを吸収するつもりだ。

　同センターはＪ１名古屋、トヨタ自動車の野球部、ラグビー部など練習施設がある。“世界のトヨタ”が持つ最高の環境も復活を後押しする。

　この日は若い衆相手に立ち合いの稽古。右前ミツを取る動きなどをチェックした。「相撲を取りたい。うずうずしている」と気持ちははやる。今月中旬、毎年恒例の滋賀・長浜合宿で相撲を取る稽古を再開する予定だ。