ジョセフHC 苦渋の決断…山田ら15年躍進立役者が落選 代表合宿メンバー発表

 日本ラグビー協会は3日、都内で会見し、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(HC=49)が宮崎強化合宿に臨む日本代表42人を発表した。主将はフランカーのリーチ・マイケル(30)=東芝。15年W杯代表のWTB山田章仁(33)=NTTコミュニケーションズ、SH日和佐篤(32)=神戸製鋼、CTB立川理道(29)=クボタ=は外れた。日本代表は9日から7月17日まで宮崎市で合宿し、W杯イヤー初の公式戦となるパシフィック・ネーションズ杯(7~8月)に臨む。

 淡々とした口調で読み上げられた42人の中に、その名はなかった。15年W杯サモア戦で劇的なトライを決めた山田。南アフリカ戦の勝利に貢献した日和佐。ジェイミー体制でリーダーの一員としてチームを引っ張った立川。W杯出場は極めて厳しい状況となった。

 ジョセフHCは「何人かの選手を外さなければならないことは、苦渋の決断だった」と話す。これまでの代表候補選手約60人から約3分の1が落選。その理由を「単純にほかの選手がいいパフォーマンスをしているから」と説明。「まずは私の仕事としては勝てるチームのメンバーを選んでいく。その中でバランスを取っていく」と選考に自信を示した。

 今回の落選によって、代表入りが完全に閉ざされた訳ではない。サンウルブズでの残り2戦、さらに22日開幕のトップリーグ杯でアピールの機会はある。「けが人は出ると思う。しっかり準備できていることが大事」とジョセフHCは話すが、その門戸は極めて狭い。この宮崎合宿からW杯の対戦相手の対策に着手し、さらに「ここでは言えないが、新たな戦法が必要なので導入する」と秘策も含めた戦術的な練習に移行するからだ。

 今回選ばれた42人がW杯代表のベースになる。パシフィック・ネーションズ杯後に、故障者など個々のコンディションを見ながら再度40人程度を発表。網走合宿を経て、8月末に最終登録メンバー31人が決まる。「複数のポジションをカバーできる選手が必要ということと、そういう選手を鍛えていきたい」と今後のテーマを口にした。

 「W杯でチームを成功させる、勝たせることが私のメインの仕事」。苦渋の決断を経て選ばれたメンバー。さらに厳しい選考の先に、大舞台が待っている。

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