萩野&璃花子ロス…結束で乗り越えろ!世界選手権・個人種目で代表内定わずか10人

 「競泳・日本選手権」(8日、東京辰巳国際水泳場)

 7月の世界選手権(韓国・光州)代表選考会を兼ねて行われ、女子400メートル個人メドレーは大橋悠依(23)=イトマン東進=が4分33秒02で優勝し、200メートル個人メドレーとの3年連続2冠を成し遂げた。男子400メートル個人メドレーの瀬戸大也(24)=ANA、男子100メートルバタフライの水沼尚輝(22)=新潟医療福祉大職員=も派遣標準記録を突破し、代表に内定。個人種目で代表入りした選手は10人にとどまった。日本代表の平井伯昌ヘッドコーチ(55)は低調な戦いぶりを分析し、代表一丸となっての強化を図るとした。

 会場の湿度はもともと高いが、例年以上にジメッとした雰囲気が漂っていた今大会。スカッとする瞬間は最後までなかった。個人種目での内定者はわずか10人で、日本新記録は2つ。平井HCは「全体的に重苦しい雰囲気を引きずった大会だった」と総括し、9日の正式発表を前に「(代表選手は)こんな人数かって感じになると思う。残念」とガックリ肩を落とした。

 昨夏のジャカルタ・アジア大会で男子平泳ぎ3冠を達成した小関也朱篤(ミキハウス)、同大会女子100メートル背泳ぎ金メダルの酒井夏海(スウィン美園)ら実力者が代表入りできず。リオ五輪で金藤理絵が金メダルを獲得した200メートルなど、得意だったはずの女子平泳ぎでも内定0に終わった。

 「たとえば池江選手の日本記録から始まったり、塩浦選手の日本記録のような結果を感じられたりすると、他の選手も乗っていく」と平井HCは言うが、今大会で会場が沸いたのはその塩浦の50メートル自由形準決勝と、200メートル平泳ぎ決勝で渡辺一平(トヨタ自動車)が150メートル時点で世界記録を上回っていた瞬間くらい。全体を通して盛り上がりに欠けた。「主力が欠けた戦いが苦しかったことが1つ原因としてあると思う」。萩野公介、池江璃花子の存在や影響力の大きさを改めて痛感する大会となった。

 追加選考会のジャパンオープンは5月30日から。それまで「集まる機会、コミュニケーションを取る機会を増やし、高い目標を持てるようにしたい」と平井HCは言う。4月末からオーストラリアでの海外合宿も計画中。寝食を共にすることで結束を強め、互いに応援し合える環境を作ることで打開を目指す。チームジャパン一丸で“ダブルエース・ロス”を乗り越えるしかない。

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