卓球“対日本”強烈意識 中国の壁さらに分厚く…張本が、石川が、日本勢全滅

準決勝で敗れた石川佳純=横浜文化体育館(撮影・開出牧)
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 「卓球・アジア杯」(6日、横浜文化体育館)

 男女準決勝までが行われたが、日本にとっては卓球王国・中国の強さをまざまざと見せつけられる結果となった。男子では世界ランク4位の張本智和(15)=木下グループ=が、同1位の樊振東(中国)に1-4で敗れると、同8位の丹羽孝希(24)=スヴェンソン=は、リオ五輪金メダリストの馬龍(中国)に0-4で敗れた。

 女子で世界ランク6位の石川佳純(26)=全農=は、同3位の陳夢(中国)に1-4で敗れた。この日、準々決勝では平野美宇(18)=日本生命=が世界ランク2位の朱雨玲(中国)に2-4で敗れており、下旬からの世界選手権の前哨戦ともいえたこの日の日本VS中国の真剣4番勝負は全敗に終わった。

 女子日本代表の馬場美香監督は「チームとしての強化の方向性は間違っていない」とした上で「中国も非常に強化してきている。陳夢選手はスタイルも変わって、中国の中でも強くなっている選手の1人。より加速度的な強化をしていかないといけない」と、危機感を強めた。

 昨年、伊藤美誠が中国の主力クラスを次々と撃破したことで、“対日本”への警戒感が強烈に強まっているという。「ツアーを回っていても、本格的に強化をしているのがよく分かる。スタッフがそもそも大きく入れ替わった。(元五輪王者の)馬琳がいたりするし、女子の選手を男子のスタッフが個人個人ついて、つきっきりで指導している。以前はそれほどではなかった」と、馬場監督。分厚くなった“壁”に対抗するためにも「より緻密に強化していかないといけない」と、語った。

 着実に力をつけ、中国選手に迫りつつある男子の張本についても研究が進んでいる。男子代表の倉嶋洋介監督は「細かいところまで研究されてきている」と、振り返った。ただ、「こういう対策をしてくるだろうなというところは当たっていた。想定内の攻められ方。チキータの速さ、バックの速さは馬龍でも、樊振東でも通用する」と、確かな手応えをつかんだ戦いでもあった。「張本に関しては調子の良さや、戦術がはまるかはまらないかで勝ったり負けたりの瀬戸際、ギリギリのところにいる」と、立ち位置を分析した。

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