バスケ東京五輪開催国枠決定 「神様が見放さなかった」 決定打は男子の躍進

 国際バスケットボール連盟(FIBA)は30日、コートジボワールのアビジャンで理事会を開き、2020年東京五輪で日本に男女とも開催国枠を与えることを決めた。男子は1976年モントリオール五輪以来44年ぶり7度目、女子は2大会連続5度目の出場となった。新種目の3人制は、国際オリンピック委員会(IOC)の承認を得る条件付きで、男女ともに開催国枠が付与された。

 国内で吉報を聞いた大河正明副会長は「五輪には一生出られないのではないかと思っていた。16年に代表に“AKATSUKI FIVE”の愛称がついたが、これで本当に夜明けがきて、日が昇った。ここが出発点」と、思いを噛みしめた。

 苦しい道のりだった。男子は98年世界選手権を最後に、自力で世界の舞台の出場権を獲れず、日本開催で開催国枠で出場した06年世界選手権は惨敗。大会運営では13億円の大赤字を出した。また協会が一枚岩になれず、14年にはNBLとBjの2つのトップリーグが存在を理由に、FIBAから国際試合への出場資格停止処分を受けた。会長に就任した川淵三郎氏らの手腕のもと、理事の刷新や、リーグ統合など改革が進み、15年8月に解除されたが、開催国枠については世界で戦える実力を示すことが条件とされていた。

 最後のピースは男子の躍進だった。17年11月にスタートしたW杯アジア予選は開幕4連敗。崖っぷちに立たされた。しかし、現在、米国の大学で活躍する八村塁の招集に成功。リオ五輪4強の豪州と、台湾に連勝し、踏みとどまると、その後は8連勝の奇跡的な快進撃で、自力では21年ぶりのW杯本大会出場を決めた。大河副会長は「4連敗の時はさすがにう~んとなった。豪州、台湾に負けていたらと思うと、ゾッとする。神様が見放さなかった」と、ターニングポイントを振り返った。

 これで男子は今年のW杯、来年の東京五輪とビッグイベントが続く。大河副会長は「バスケットボールの世界連盟の加盟国は(サッカーの)FIFAよりも多い。日本はサッカーW杯でベスト16が最高。できればベスト16にチャレンジしたい。16強が1つのステータスになる。五輪では8強以上を狙って行けたら」と、目標を定めた。

 夜明けを迎えた日本バスケから、目が離せない。

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