チャレンジ杯Vの山本草太が帰国 次代エース完全復活へ「自信にしていい」

 フィギュアスケートのチャレンジカップ(オランダ、ハーグ)のシニア男子で優勝した山本草太(19)=中京大=が26日、成田空港に帰国した。今季最終戦を優勝で締めくくり「なかなか結果を出せずに悔しい思いもたくさんしてきた。この試合で練習したことを出せたのはうれしかった。少しは自信にしてもいいのかなと思えた」と、納得の表情で振り返った。

 復活ののろしを上げたシーズンとなった。次世代のエースとして期待されてきた男。2014、2015年とジュニアGPファイナルで表彰台に上がり、16年にはユース五輪で金メダルを獲得。羽生結弦、宇野昌磨に続く次代のホープとして注目を集め、平昌五輪出場も期待されていた。しかし、突如として苦難が襲う。16年3月の世界ジュニア直前に、右足首を骨折。その後、7月に再び右足首を骨折した。決まっていたシニアGP参戦も諦めざるを得なかった。ボルトを入れる手術を行ったが、思うように回復せず、3度手術を繰り返し、表舞台から遠ざかった。

 それでもスケートへの思いは断ち切れず、懸命にリハビリを続け、復帰への道を歩んだ。昨年11月のNHK杯で念願のシニアGPシリーズ初出場。6位に入った。同12月の全日本選手権では9位。着実にステップを踏んだ。そして今季最終戦ではSP、フリーとも決めた4回転トーループは、それぞれ2・66点、3・23点の加点を引き出すほどの出来を示し、総得点の253・87点は、羽生、宇野に次ぐ今季日本男子3番目の得点だ。来季は堂々と世界大会の代表を狙える位置までカムバックしてきた。

 来季に向けて「もっともっと今の演技の完成度を上げたり、新しい技も習得していかないといけない」と、複数種類の4回転ジャンプの習得にも意欲を見せた山本。「もう少し大きな舞台に出て、結果を出したいと思っている」。完全復活への手応えを得て、19歳の瞳に野心の炎が灯った。

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