プロボクシングの元世界ミニマム級主要４団体制覇王者で、２０２０年東京五輪を目指してアマチュア選手登録した高山勝成（３５）＝名古屋産業大＝が、３月１０日からアジア選手権（４月・バンコク）の代表選考会でアマチュアとしての初戦に臨むことが明らかになった。１０日に行われた日本ボクシング連盟の総会で報告された。

　同予選会は３月１～４日、１０日～１３日の日程で行われ、高山がエントリーするフライ級は１０日から開催される。目指す２０２０年東京五輪へは、同級のアジア選手権代表１枠を勝ち取ることが前提。同選手権の上位者が五輪代表選考がかかる世界選手権（９月・ロシア）に出場できる。

　一昨年からアマチュア登録目指して活動を続けてきた高山だが、山根明前会長の体制下での日本ボクシング連盟に申請は受け入れられなかった。山根氏が昨夏に退任して新体制となったことで、昨年１０月に高山のアマ登録も実現した。

　高山は代理人を通して、以下のようなコメントを出した。

　「日本ボクシング連盟及び支えてくださる皆様のおかげでアマチュア選手としてアジア選手権予選大会に出場できることになりました。厚く御礼申し上げます。試合が正式決定したことにより、興奮しております。プロ時代も未来を約束された戦いなどありませんでした。今回もアジア選手権予選大会を勝ち抜けるよう、ベストを尽くしたいと思います」

　国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）は、国際ボクシング協会（ＡＩＢＡ）の組織運営の問題などを指摘し、テスト大会など東京五輪に関わるすべての行事を現在すべて凍結。今年６月の総会で競技実施を最終判断する方針となっている。