小平奈緒、驚異の集中力見せ快勝 「合格点」と自賛の滑り

 「スピードスケート・W杯」(2日、ハーマル)

 女子500メートルは小平奈緒(32)=相沢病院=が37秒25で制した。この種目は2季前から国内外で37連勝、W杯で21連勝。1000メートルと合わせW杯通算26勝となった。1000メートルは1分15秒25で、ブリタニー・ボウ(米国)に0秒46及ばず2位だった。男子500メートルの日本勢は今季初めて表彰台に上がれず、長谷川翼(日本電産サンキョー)が35秒04で11位となったのが最高だった。優勝は34秒65のパベル・クリズニコフ(ロシア)。

 約1カ月ぶりの実戦に臨んだ小平は「すごくいい準備ができた。助走段階としては合格点の2レース」と自賛。7日開幕の世界距離別選手権での2冠に期待が膨らむ滑りだった。

 500メートルは100メートルを全体トップの10秒2台で通過。コーナーの滑りに修正の余地を見いだしながら、リンク記録で観客のどよめきを誘った。1000メートルは運営側の計らいか、レース中に米津玄師さんのヒット曲「Lemon」が流れたが、気付かないほどに集中。「(審査員を務めた)紅白歌合戦で聞いた曲なのに」と苦笑した。

 連勝の重圧はなく「順位がどうだったとしても、それを面白さに変えていける」と余裕がある。「よく寝てよく食べて、いつも通りの自分を氷の上で表現できればいい」。気負いのなさも、その強さを物語っている。

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