東京五輪招致で贈収賄疑惑 JOC竹田会長の捜査決定 仏紙電子版報じ…当局認める

 2020年の東京五輪招致を巡る贈収賄疑惑で、フランス捜査当局は11日、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)を贈賄容疑者とする正式捜査の開始を決定したと明らかにした。強力な権限を持つ予審判事による「予審開始」が決まり、判事は捜査を重ねて公判請求の可否を判断する。捜査進展のスピードは不透明だ。

 一方、国際オリンピック委員会(IOC)倫理委員会は11日に会合を開き、対応を協議する。竹田会長はIOCマーケティング委員長も務めており、AP通信によると、暫定的な資格停止になる可能性もある。

 報道などによると、フランス当局は昨年12月10日に東京五輪招致委員会の理事長だった竹田会長から事情聴取した。招致に絡み、IOC委員側への贈賄に関与した疑いが持たれている。竹田会長は都内で11日、昨年12月に「担当判事のヒアリングには協力した」と明らかにした上で、疑惑について「あり得ない」と改めて否定した。

 疑惑は、招致委が13年、シンガポールのコンサルタント会社と契約し送金した計280万シンガポールドル(約2億2千万円)の一部が当時、IOC委員だったラミン・ディアク前国際陸連会長(セネガル)の息子、パパマッサタ・ディアク氏に渡ったとされる。

 パパマッサタ氏は国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配され、セネガルに潜伏中とされる。フランス当局は捜査令状をセネガル側に送付したが、身柄拘束や本人の取り調べは実現していない。

 16年リオ五輪を巡っても、ディアク親子に絡む買収疑惑が浮上。フランス当局が最初に捜査に着手し、ブラジル当局が17年、買収に関わった疑いでブラジル・オリンピック委員会の会長(当時)を逮捕、起訴したが、その後保釈された。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス