小林陵、ジャンプ週間3連勝 船木以来日本人2人目総合V王手

 「 ノルディックスキー・W杯ジャンプ男子」(4日、インスブルック)

 伝統のジャンプ週間第3戦を兼ねた個人第10戦(ヒルサイズ=HS130メートル)が行われ、小林陵侑(22)=土屋ホーム=が合計267・0点でジャンプ週間3連勝を果たし、1997~98年シーズンの船木和喜(フィット)に次いで日本人2人目のジャンプ週間総合優勝に大きく前進した。ジャンプ男子の日本勢で初となるW杯4連勝。今季、通算ともに7勝目で、W杯のシーズン勝利数で6勝の葛西紀明(土屋ホーム)を上回り日本男子単独最多となった。

 五輪金メダルに匹敵するとされるジャンプ週間総合優勝へ、圧倒的な強さであと一歩に迫った。小林陵は「(タイトルの)でかさ的にはそう。取れたらうれしい」と、W杯よりも古い4連戦の歴史に覇者として名を刻むことへの意欲を示した。

 1回目にジャンプ台記録に1・5メートルと迫る大飛躍。2回目は、飛びすぎによる着地の失敗を避けるために宮平ヘッドコーチがスタート位置をあえて最も低い「0番」に下げた。それでもヒルサイズを越えてしまうあたりが、頭一つ抜けた強さを物語る。

 過去66度で2人しかいないジャンプ週間4連勝も現実味を帯びるが「一つ一つ。とにかく納得いくジャンプができれば」。肩に力を入れず、ひょうひょうと大飛躍を繰り出す新エースに迷いはない。

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