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【記者の目】指導力発揮できなかった体操協会…東京五輪へ大きな問題露呈

 臨時理事会の結果を報告する日本体操協会の山本宜史専務理事(撮影・出月俊成)
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 日本体操協会は10日、都内で臨時理事会を開き、リオデジャネイロ五輪女子代表の宮川紗江(19)=高須クリニック=を巡る塚原光男副会長(70)、塚原千恵子女子強化本部長(71)のパワハラ問題に関する第三者委員会の調査結果を受けて、報告会見を行った。第三者委員会は、夫妻による宮川へのパワハラを認定せず、日本協会は夫妻の一時職務停止を解き、復職させることを決定した。千恵子氏についてはパワハラは認められなかったが、不適切な言動などがあったとし、宮川への謝罪が復職の条件となった。

  ◇  ◇

 ここまで問題が大きくなった要因は、協会のガバナンスが機能しなかったことにある。

 速見元コーチの処分後の8月21日に宮川は報道各社に「パワハラと感じたことはない」と、処分を不服とするファクスを送付。これに対して、協会としてすぐにアクションを起こさず、8日後の29日に宮川は会見を開き、塚原夫妻のパワハラを“告発”。その後は両陣営、そして体操界のOBたちが、会見やワイドショーなどで好き放題に主張を展開するだけの“空中戦”を許した。協会が第三者委を設置したのは9月7日。遅きに失した感は否めない。

 今年に入り、日大のアメフット問題を筆頭にスポーツ団体で不祥事が多発した。その中で日本の五輪競技の“看板”格である体操の統括組織が指導力を発揮しきれなかったことは、20年東京五輪も控える中で大きな問題を露呈したといえる。

 協会は特別調査委員会で今回の騒動について検証を行うという。宮川、塚原両サイドとも倫理規定違反で処分される可能性もある。現状ではまだしこりの残る内容。しっかりと“着地”を決めてほしい。(デイリースポーツ・五輪担当・大上謙吾)

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