神戸製鋼6大会ぶり決勝進出 カーター勝利に大きく貢献「エキサイティングな気持ち」

 トヨタ自動車に勝利し決勝進出を決め、喜ぶ神戸製鋼フィフティーン(共同)
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 「ラグビー・日本選手権兼トップリーグ順位決定トーナメント・準決勝、神戸製鋼31-19トヨタ自動車」(8日、花園ラグビー場)

 神戸製鋼がトヨタ自動車を31-19で退け、決勝に進出した。SOダン・カーターのトライなどで前半を18-6で折り返し、後半はWTBアンダーソン・フレイザーのトライなどで突き放した。15季ぶりのTL制覇と18大会ぶりの日本選手権王者の懸かる決勝(15日、秩父宮)は、3連覇を目指すサントリーと対戦する。

 チームの危機を救ったのはやはり、世界的SOカーターだった。リーグ戦で引き分けたトヨタ自動車に対し、神戸製鋼は前半を18-6で折り返したが、後半は鋭い突破でトライを許し、攻撃ではミスが続く苦しい展開。同35分にPGを決められ、21-16と1トライ差まで迫られた。

 その3分後、カーターが動く。力強く突破すると「スペースを見つけた」と、タックルを受けながら左足で芸術的なキック。このボールをWTBアンダーソンがインゴールで抑え込み、勝利を決定づけるトライ。華麗なアシストでチームを6大会ぶり決勝の舞台へ導き、「エキサイティングな気持ちでいっぱい」と頬を緩ませた。

 カーターはこの日21得点。前半25分には絶妙なタイミングでロングパスを出し、CTBアシュリークーパーが大きく前進、最後は好フォローを見せて自らトライを決めた。今季は素早く変幻自在な攻撃を続けるスタイルを貫き、レッド・カンファレンス(紅組)を1位で突破した神戸製鋼。その中心に7月に新加入したニュージーランド代表112キャップの司令塔がいる。

 マットが敷かれた「道場」で、春からニュージーランド流の体のぶつけ方を体に染み込ませてきた。カーターは「一体感が出てきた。お互いのためにしっかりプレーできている」とチームの成熟を口にする。決勝は03-04シーズン以来のトップリーグ制覇、日本選手権は00年大会以来となる優勝が懸かる。「やってきたことを信じて、準備することが重要だ」と、大一番へ静かに闘志を燃やした。

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