大栄翔、3連勝で9勝目 高校の後輩・貴景勝には負けられん!

 「大相撲九州場所・11日目」(21日、福岡国際センター)

 平幕大栄翔が輝を押し出して3連勝で9勝目を挙げて2敗を守った。得意の突き押しに磨きをかけ、25歳も存在感。埼玉栄高の後輩で、単独トップを走る22歳の小結貴景勝を1差で追う。貴景勝は平幕栃煌山をはたき込み、10勝に一番乗りした。大関高安は逸ノ城相手に土俵際、薄氷の星をものにして2敗を死守。2敗に大栄翔、高安、平幕の碧山の3人が並ぶ。大関栃ノ心は千代大龍のつき膝により6勝目を挙げ、今年57勝目で初の年間最多勝を確定させた。

 大栄翔が覚醒の予感だ。対戦成績で3連勝中だった輝を相手にしなかった。左右ののど輪で巨漢を起こして前進。左に逃れる相手を逃がさない。4秒8、怒とうの攻めで押し出した。

 「きょうも良かった。先に中に入って攻めた。突きがよく伸びた。白星が多いので余裕がある。相撲が思い切り取れる」と、納得の言葉が並んだ。

 突きを支えるのが大きな手。「中2から入る手袋がない。(携帯)ゲームのボタンを2個押してしまう」と、言う肉厚が破壊力を生む。例えば、店のセールなどであめのつかみどりがあった場合を想定し、報道陣から『“ひとつかみでいくら”は有利では?』と問われると「まず穴に手が入らない」と笑わせた。

 自己最速11日目で9勝目。トップに1差で離れない。25歳ながら、世代交代の迫る角界で決して若くはない。今場所は22歳コンビ、貴景勝が単独トップを走り、阿武咲も大暴れ。特に貴景勝は埼玉栄高の3学年下の後輩にあたる。にもかかわらず、時折、タメ口でいじられている。優しくて懐の深い先輩なのだ。

 普段は穏やかでも、次代のホープ争いでは絶対に負けない。今場所は豊山(25)、阿炎(24)、輝(24)、隆の勝(24)と同級生以下4人には全勝。「まだ4日ある。(上位争いは)全く考えないことはない」。12日目も年下阿武咲も突破し、V戦線に自らが生き残る。

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