箱根予選1キロ距離延長で明暗 一時は「ヤバい!」も温存策成功の上武大が逆転切符

 「箱根駅伝・予選会」(13日、陸上自衛隊立川駐屯地発、国営昭和記念公園着)

 来年1月2、3日に行われる箱根駅伝に向けて、11大学に与えられる本戦の出場権をかけた予選会が行われた。9年ぶりの予選会出場となった駒大が2位の順大に上位10人の合計タイムで7分差をつける大差でトップ通過。その他、神奈川大、明大、山梨学院大など古豪が順当に本戦へ駒を進めた。最後の11位には上武大が滑り込み、11年連続出場。12位は麗澤大で、惜しくも初出場を逃した。

 今年からこれまでの20キロからハーフマラソン(21・0975キロ)に変更。延びた1キロが明暗を分けた。上武大は主力選手の状態が上がっておらず、序盤は「落ち着いて入ろう」(太田黒主将)と温存する作戦に打って出た。しかし、好コンディションの中で始まったレースで、各大学とも序盤から上々のペースを刻んでいく。5キロごとの上位10人のタイム合計は14位、14位、14位。一時はボーダーラインの11位まで「3分差!」とのスタッフの声が飛び、17・4キロ地点で「13位!ヤバい、ヤバい!」と、焦りの色が見え始めた。

 「必死に前を追いかけました」と、太田黒主将。ただ、ここから前半の温存策が効いた。「本当に苦しい展開だったけど、ラスト1、2キロで粘って力を発揮してくれた。1キロ延びたのはうちにとってはプラスだったと思います」と、近藤監督。競り合っていた専大、創価大をまくり、11年連続11回目の出場を決めた。

 群馬県伊勢崎市にキャンパスを置く地方大学。近藤監督は「うちの場合は他の大学さんより知名度がない。1度落ちてしまうと、戻ってくるのには倍の労力が必要になる。継続して(箱根に)出場することが大事。それは選手たちにも伝えている」と、ホッとした表情で話した。

 本戦での目標は「毎回いい続けているけど、今度こそシード権を。あと2カ月で1番伸びるチームだと思う」。予選会で見せた粘り強さで、シード権の高い壁に挑む。

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