具志堅副会長 塚原夫妻の「権力闘争」発言に不快感「理解できない」

 体操女子リオデジャネイロ五輪代表、宮川紗江(19)を巡る問題で、日本体操協会は10日、緊急会議を開催し、塚原光男副会長(70)、塚原千恵子女子強化本部長(71)の職務一時停止を決定した。第三者委員会の調査報告が出て、理事会決定が出るまで。

 世界選手権は代行を立てて、挑むことになる。具志堅幸司副会長は「塚原夫妻で継続するのと、われわれの判断とで、どっちが選手、国民に納得を得られるかを物差しとした。これだけ騒ぎになったのだから継続はありえない」と説明した。

 また、前日に放送された塚原夫妻のインタビューで、夫妻が騒動裏には「黒幕がいる」と話し、「権力闘争になっている」と指摘していたことについて、具志堅副会長は「まったくそんな意識はない。なぜああいう発言になるのか、理解できない」と、不快感をにじませた。

 塚原夫妻は9日に放送されたインタビューで、騒動が激化する裏に、女子体操界に長年はびこる権力闘争があると主張。かつてのボイコット騒動の頃から「役職の取り合いが時代、時代にある」(光男氏)と説明。「黒幕がいる」とも話した。夫妻とも日体大出身だが、朝日生命体操クラブを立ち上げ、「外」に出て強豪チームを作ったことで「外に出て、日体大をやっつけてしまった。私たちは日体大と仲良くない」と、赤裸々に語った。その上で「選手のこういう行動を利用して、権力闘争の構図を作っている人間がいる」(千恵子氏)と、疑義を突きつけた。

 日体大学長で、日本協会副会長でもある具志堅幸司氏の会見内容にも疑問があるとし、「18歳は嘘をつかないとか、速見元コーチを早く戻せるようにとか、協会は膿を出さないといけないとか。膿を出さないと、とか副会長が言いますか?」(千恵子氏)と不快感をにじませた。

 第三者委員会の調査期間が、当初の9月内から、1カ月半~2カ月掛かることになり、問題が解決しないまま、世界選手権(10月・ドーハ)を迎えることが確実に。現強化体制では、選手たちへの影響も避けられないだけに、日本協会は山本宜史専務理事は、塚原強化本部長を暫定的に職務停止とし、代行を立てる可能性を示唆していた。

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