御嶽海、初優勝に王手!“イケメンV”決める「悔いの残らぬよう出し尽くす」

 送り出しで豪栄道を(右)破る御嶽海
2枚

 「大相撲名古屋場所・13日目」(20日、ドルフィンズアリーナ)

 関脇御嶽海が大関豪栄道を送り出して12勝目(1敗)を挙げ、自身初優勝に王手をかけた。14日目、栃煌山に勝てば優勝、負けても3敗の豊山、朝乃山がそろって敗れれば決まる。名門出羽海部屋にとって1980年初場所の横綱三重ノ海以来、38年ぶりの賜杯が目前に迫ってきた。優勝制度が確立された1909年以降、初となる長野県出身の優勝を故郷も心待ちだ。豪栄道は4敗で優勝は消滅した。

 重圧をはねのけ、御嶽海が大きな1勝をもぎ取った。豪栄道が待ったし、仕切り直しにも集中は頂点。押し込まれたがヒラリと左に回って左上手。振って背中を向かせて一押しで土俵外へ送り出した。

 拍手とエールが交錯する中、花道を引き揚げた。「中に入られたけどうまく動けた。(土俵際は)いっぱいいっぱい。気持ちだけしっかり余裕を持っていた。相手も見えていた」と興奮はやまない。

 連敗ならV争いは混とんとなっていた。12勝目を挙げて初優勝に王手。「自分の相撲を取れば負けない。悔いの残らぬよう出し尽くす」と決意表明した。

 前日、高安に突き落とされ軍配差し違えで敗れ、初日からの連勝が11で止まった。この日の朝稽古、「(高安は)筋肉で体がでかい。大関になると変わるんだね」と、番付一つ上の存在感を改めて胸に刻んでいた。

 今場所前、七夕の短冊に「イケメンになる」と書いた。「地位を上げる、勝つことがかっこいいということ。自分のかっこいい姿を見たい。負けるウルトラマンを誰も見たくはない」と独特の表現で戦う理由を語った。

 1909年の優勝制度確立以降、長野県出身の優勝力士はまだいない。長野の悲願を間もなく果たすヒーローに地元も沸き上がっている。母・マルガリータさん(48)は「祈るしかない。とにかくケガしないように」とドキドキの毎日だ。

 来場所の大関とりにも大関を倒した意味は大きい。「ここまで来たら気持ち」と迷いはない。今、かっこいい自分がいるかと問われると「いるでしょうね、120%」とキッパリ。勝って“イケメンV”を決める。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス