御嶽海、7連勝で単独トップ 上位陣続々休場…大荒れ名古屋の主役だがや!

 「大相撲名古屋場所・7日目」(14日、ドルフィンズアリーナ)

 関脇御嶽海が平幕琴奨菊を寄り切って自己最多の初日から7連勝とし、単独トップをキープした。3横綱全員休場に加え、この日は新大関栃ノ心も右足親指の負傷で休場。大荒れ名古屋を準ご当地、長野県出身の25歳が熱く引っ張る。1敗は遠藤、千代大龍、朝乃山の平幕3人。大関は高安が2敗を守ったが、豪栄道が敗れ、3敗に後退した。

 御嶽海のこの強さはホンモノだ。元大関の必殺形で寄られたが難なく耐えた。組み止めて逆襲し、攻め込む力でも完全に琴奨菊を圧倒。腰を落として一気に土俵外に運んだ。

 「(組み合ったのは)たまたま。前に出ることに変わりはないので攻め続けること。先に体が動いている」と自信があふれた。

 今年初場所に並ぶ自己最多タイの初日から7連勝。3横綱、1大関が消えた名古屋場所で優勝争い単独トップ。引っ張る意識は「ない!」と“雑音”をシャットアウトした。

 4場所前は連勝が止まると、その後5連敗と急失速。結局8勝7敗に終わった。関門の中日だけに、まずは一気に勝ち越しかと問われると「じっくりいくよ」とけむに巻いた。

 殻を破る時が来た。師匠の出羽海親方(元幕内小城乃花)は「先に押し込めている」と評価。速攻に磨きがかかっている。場所前、出羽海部屋の出稽古で集結した豪栄道、高安、栃ノ心の3大関の当たりを体感。“次は俺”と大関とりへの最高の刺激となった。9場所連続で三役を務め、期は熟してきている。

 吉兆もあった。愛知県犬山市に構える宿舎で10日、初めて巨大なムカデを見た。軍神と財宝の神「毘沙門天」の使い。前にしか進まないことから勝ち虫として戦国武将にも好まれ、武田信玄は優れた武者をムカデ衆と呼び重宝した。漢字で「百足」と書き、客足が絶えない意味で商売繁盛も呼び込む縁起虫だ。

 「(ムカデが)どっちに進むかは分かってたからね」。好調な相撲同様、難なく“土俵外”へ追いやったという。ムカデのご加護も受け、前だけ見て白星街道を進む。

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