阿炎 全力相撲で地元・越谷沸かせる「声をかけてくれるのがうれしい」

 大相撲の春巡業は27日、埼玉県越谷市で打ち上げられた。ご当地の阿炎(23)=錣山=が幕内として凱旋。横綱白鵬(33)=宮城野=の三番稽古相手に指名され、がむしゃらな全力相撲で観客を大いに沸かせた。

 朝から握手会に写真撮影に長蛇の列。主役が土俵に上がれば、館内から大声援と拍手が巻き起こった。「声をかけてくれるのがうれしい」と故郷に錦を実感。両親らが見守る前で成長した姿を存分に見せた。

 初の白鵬との稽古。「指名してくれるのがうれしい。強い人と申し合いするのは好き」と自慢の突き、押しで真っ向挑んだ。

 土俵際に追い詰め、攻めながらも突き落とされ、投げられるなど、一枚も二枚も横綱の方が上。一番だけ立ち合い、右差しから一気の寄りで勝利したが「手加減されているのが尋常じゃなかった」と、力量差を痛感した。

 スタミナも切れ何度も土俵に転がされ続けた。最後は右膝を痛め、ギブアップ。「終われる喜びともっとやりたいというのと半々だった」と複雑な心境だったことを明かした。

 新入幕から2場所連続で2桁勝利。夏場所(5月13日初日、両国国技館)で幕内阿武咲(阿武松)に続く、新入幕から3場所連続2桁勝利を目指す。

 年下ながら存在を励みにしてきた。今は自らの活躍で故障から再起を目指す後輩を勇気付けるつもり。「あいつが燃えるように。あいつが取ったものは全部取ります。3場所連続10勝を目指していく」と気合満点だ。

 夏場所は上位総当たりで初の金星獲得チャンス。歯が立たなかった白鵬にも本場所で恩返しを誓う。「(金星を)狙っていく。三賞ももちろん」。生きのいい若武者が地元でさらなる飛躍への気炎を上げまくった。

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