宮原知子 SP3位好発進 演技点は五輪超え!5項目全て9点台

 「フィギュアスケート・世界選手権」(21日、ミラノ)

 女子で3大会ぶりの表彰台を狙う平昌五輪4位の宮原知子(19)=関大=がショートプログラム(SP)で74・36点の3位につけた。地元のカロリナ・コストナー(イタリア)が世界歴代3位の80・27点で首位に立ち、平昌五輪金メダルの15歳、アリーナ・ザギトワ(ロシア)が79・51点で2位。五輪出場を逃した樋口新葉(東京・日本橋女学館高)は65・89点で8位だった。フリーは23日に行われる。

 宮原が好発進した。ジャンプで回転不足がありながら「振り付けを思う存分大きくして、見てくださる方に『伝わって』と思いながら滑っている」と言う表現力で得点を伸ばした。

 映画「SAYURI」の音楽を使うプログラムを振り付けたローリー・ニコル氏は「(表現力を示す)演技点の5項目全てが9点台に乗った。これぐらいの得点はずっと前に出ているべきだった」と称賛を惜しまなかった。演技点では、会心の出来だった五輪を上回り、宮原は「シーズン最初に比べてすごく滑り込めている。それが段々点数につながってきているのかな」と分析した。

 SP首位のコストナーと昨夏、トロントで同じリンクを使う機会があり「音がしないスケーティング」に感銘を受けた。氷に吸い付くような滑りを目指し、股関節のけがでジャンプが跳べなかった時期に練習した成果が出ている。

 初出場で2位に入った15年以来の表彰台に近づいた宮原。ジャンプに頼らない総合力を誇るだけに、大崩れすることはなさそうだ。

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