日本相撲協会は９日、大阪市内で行った年寄総会で２月７日に貴乃花親方がテレビ朝日系の番組に申請書を提出せず、無断出演したことに関し、協会の見解を説明した。

　役員待遇がルール違反を犯したことに加え、同親方が番組内で述べた意見と協会側の報告が食い違っており、同１６日の年寄会で協会執行部に疑問の声が挙がっていた。

　同親方は元横綱日馬富士に弟子の貴ノ岩が暴行を受け、負傷した事件に関し、番組内で持論を展開。協会への報告の怠り、八角理事長（元横綱北勝海）の電話に出なかったことなどを弁明。執行部から被害届けの取り下げを打診されたことなどを述べた。

　この日、危機管理委員会の高野利雄委員長（元名古屋高検検事長）は親方衆に、貴ノ岩の聴取、貴乃花親方に２回、話を聞き、両者の聴取内容が報告書に盛り込まれていることを説いて反論。番組出演に関し「（規約で）事前に（申請書が）ある。報道だからＯＫとかはないと思う」と、話した。

　現在、役員待遇の貴乃花親方は“最後の”理事会を欠席し、年寄総会にも姿を見せなかった。