「大相撲春場所」（３月１１日初日、エディオンアリーナ大阪）

　新弟子検査が３日、大阪市内の病院で行われ、スピードスケートの高木姉妹と同じ北海道幕別町出身の岩森凌（１８）＝八角＝ら受検した４３人全員が体格検査をパスした。内臓検査の結果を受け、合格者は初日に発表される。

　１９０センチ、１９０キロの巨体に検査会場がどよめく。平昌五輪でそろって金メダルを獲得した高木姉妹と同じ札内北小出身の岩森。特に妹の美帆とは同時期に通っていたことがあり「しゃべったことがある。そのときからオーラがありました」と記憶に残っている。

　札内東中では卓球部に所属したが、幕別高では運動部ではなく軽音楽部に所属。ＫＡＮＡ－ＢＯＯＮのコピーバンドを結成し、ベースを担当して全道大会に出場した経験もあるという変わり種だ。

　足のサイズは３２センチ、服は８Ｌサイズ。もちろん高校まで制服は特注。高校時代に体育の授業で着るための柔道着も試合用しか合うサイズがなく、「値段が高く、もったいないから」と柔道の全道大会に出場したところをスカウトされ、角界入りを決意した。１食で米３合を食べる大食漢は「やっと何か普通の世界にきた感じですね、サイズ的に」と笑う。

　幕別町の先輩、高木姉妹の活躍には「頑張ろうというのと同時にプレッシャーにもなります」と巨体を縮めたが、金メダル級の活躍が期待される。