阿武咲が新小結に昇進「三役は一つの目標であこがれ」師匠の“益荒雄旋風”再現へ
「大相撲九州場所」(11月12日初日、福岡国際センター)
九州場所の新番付が30日、発表され、新入幕から3場所連続2桁勝利の阿武咲(阿武松)が新小結に昇進した。21歳3カ月の新三役は、平成以降の初土俵では年少6位となる。
福岡市内で会見した阿武咲は「あまり実感はないけどうれしい。小さい頃から相撲をやっていて三役は一つの目標であこがれ」と、笑顔を見せた。
18歳時の15年初場所で新十両昇進したが足踏み。昨年夏場所で幕下にまで陥落したことが、その後の出世の「きっかけ」になった。
「師匠から『また一から頑張ればいい』と言われ、相撲を取ることの恐怖がなくなった。伸び伸び取ればいいと考えるようになった。10代で幕内とか変な考え方で自分の体じゃないみたいになった。1度幕下に落ちて変われた」と振り返った。
師匠の阿武松親方(元関脇益荒雄)は「新調は低いけど全身がバネのよう。体全体がごむまりのようなところがある。相手を起こして持って行く相撲がこれからも取れる」と、まだまだ伸びる力に太鼓判を押した。
師匠は87年春場所、新小結で初日から快進撃し2横綱4大関を撃破。“益荒雄旋風”を巻き起こし殊勲賞を獲得した。「(映像は)YouTubeで見ました自分もしっかり暴れられるように」と、師匠に続くことを目指す。