二所ノ関親方 快方へ 指先少し動き、少しずつ反応が…4時間半に及ぶ手術成功

 19日に千葉県船橋市内の市道で倒れているところを発見され、頭部の緊急手術を受けた元大関若嶋津の二所ノ関親方(60)について、二所ノ関部屋付きの湊川親方(元小結大徹)は一夜明けた20日、現在は小康状態で徐々に快方に向かっていると説明した。入院先の同市内の病院で取材に応じた。また、病院には日本相撲協会の八角理事長(54)らが見舞いに訪れた。

 角界に衝撃を与えた二所ノ関親方の転倒事故から一夜明けた。日課のサウナから部屋に戻る途中、自転車で転倒して頭部を強く打ったとみられる同親方は、前夜に4時間半に及ぶ頭部の手術に成功。現在は集中治療室(ICU)で治療中で、湊川親方は「小康状態が続いており、徐々に快方に向かっている。まだ薬で眠っている状態だが、医師の話では指先が少し動いたり、少しずつ反応が出ている」と状況を明かした。

 まだICUで面会できない状態だが、妻で元歌手の高田みづえさん(57)ら関係者が病院で付き添っている。湊川親方は「おかみさんも心配で付き添っているが、当然疲れますよね」と心身の疲労を心配していた。

 二所ノ関親方は現在、日本相撲協会理事で審判部長も務めるだけに、角界にとっても大きな痛手だ。この日午前10時20分過ぎには、八角理事長も病院を訪問。約15分後に出て来ると、報道陣の問いかけに「本当に良くなることを願っています」と沈痛な面持ちで話した。

 ケガの箇所や症状など詳しいことはまだ明らかになっていないが、「親方も今頑張っているので(詳報は)もう少し待ってください」と湊川親方。往年の人気力士の回復を全国の相撲ファンが願っている。

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