空手形・喜友名&清水がアベック金!東京五輪に向けて視界良好!

 「空手・国際総合大会・ワールドゲームズ」(25日、ウロツワフ)

 2020年東京五輪の追加種目に決まった空手の形で男子の喜友名(きゆな)諒(27)=劉衛流龍鳳会=と女子の清水希容(23)=ミキハウス=が金メダルを獲得した。ともに決勝でスペイン選手と当たり、喜友名は5-0、清水は4-1で下した。ともに2連覇した昨年の世界選手権に続くタイトル。日本が全競技を通じて目指す金メダル数世界3位の目標達成へ、中核種目として期待がかかる。組手女子50キロ級の宮原美穂(帝京大)は決勝でフランス選手に敗れて銀メダルだった。

 完全優勝だった。空手の形の男子。5人の審判員による旗判定で、1次リーグ3試合と準決勝、決勝のいずれも喜友名に全ての旗が上がった。「4年前の前回大会は3位で悔しい結果だったので、初優勝できてうれしい。世界王者の誇りを持って、自分らしさを見せることができた」。2連覇した昨年の世界選手権に続くビッグタイトルで、目下無敵の強さを印象付けた。

 鋭い眼光と切れ味抜群の技の連続に、観客は自然と引き込まれた。決勝で演じた形は自信を持つ「アーナン大」で、長くても飽きさせないリズム、めりはりを意識したという。全身から噴き出す汗が、魂を込めた演武を物語った。

 試合会場で観戦したスポーツ庁の鈴木大地長官は「(組手も含めて)お家芸としてメダルを量産してもらいたい」とエール。開幕まで3年を切った東京五輪で、日本男子のエースとして金メダルの期待がかかる。

 「空手界にとっても自分にとってもチャンスで、一番目指しているのは五輪の『金』。しっかり優勝して沖縄をアピールできたらいい」

 脂が乗った27歳の求道者は、空手発祥の故郷に寄せる特別な思いも胸に、これからも技に磨きをかけていく。

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