御獄海“雲の上の存在”倒した! 稀勢の里から初勝利「素直にうれしい」
「大相撲名古屋場所・初日」(9日、愛知県体育館)
左上腕部などの負傷から復活を期す横綱稀勢の里(31)=田子ノ浦=が新関脇御嶽海(24)=出羽海=に寄り切られ、黒星発進となった。
ついに雲の上の存在に勝った。御嶽海は6度目の対戦で稀勢の里から初勝利を挙げ、「素直にうれしい」と満面の笑み。低く当たって素早くもろ差しになると、何もさせずに一気に寄り切った。
「今までと一緒で左四つで来ると思って、封じ込められたかなと思う」と振り返る狙い通りの一番。その前に3大関が敗れる波乱の中でも「自分は自分。集中できた」と冷静だった。
自身の初土俵時、すでに稀勢の里は大関で、「最初は雲の上の存在」だったという。だが、昨年に対戦する地位まで出世すると、「勝ちたい相手」に変わり、それを実現した。
自身最多46本の懸賞(手取り138万円)を手にし、「2つの束を取ったのは初めて。気分よかった」と笑みが絶えなかった24歳のホープ。「最高のスタート」にも「これからが大変。切り替えて行きたい」と、残り14日間へ気持ちを引き締めた。