高安、稀勢に8連勝!新大関Vへ「自信」 兄弟子は絶叫「あー」「くそー」

 稀勢の里を豪快に土俵外に飛ばした高安(手前)
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 「大相撲名古屋場所」(9日初日、愛知県体育館)

 新大関高安(27)=田子ノ浦=が28日、愛知県長久手市の宿舎で兄弟子の横綱稀勢の里(30)と連日の三番稽古を行い、11勝10敗と勝ち越した。中盤は馬力勝負を制して、寄り切る圧巻の内容で8連勝とノリノリ。終盤はスタミナ切れで5連敗したが、新大関優勝へ充実の21番となった。

 高安が自信に満ちていた。がっぷり四つに組み馬力勝負。下から攻め、巨漢の稀勢の里を起こし、一気に寄る。巻き替え、まわしをつかむ相手の左腕を切るなど技術も高い。頭を付け重戦車のように押した。中盤以降、兄弟子に8番も連続で俵を割らせ、「あー」、「くそー」と何度も絶叫させた。

 横綱の左上腕部は万全ではないが、真っ向からパワー対決を制すのは大したもの。21番取り、11勝10敗と勝ち越し。新大関の勢いは圧巻だった。「踏み込みと右からの攻めを意識した。力勝負で押し込めたのは気持ちも乗るし自信になる」と納得顔で振り返った。

 一方で最後5連敗はスタミナ切れ。「まだまだ。もっと追い込んでやりたい」と、新大関Vへ、15日間を戦い抜く体力は課題だ。

 先場所は横綱の負傷でできなかった場所前恒例の稽古。やはり体の芯まで効く。「一番疲労がたまる。体力を使う中でどれだけ我慢してできるか。頭で組み立てていろいろ試したい。横綱相手に自分の流れで取れれば自信になる。どれだけ我慢して取れるか」と充実感いっぱい。横綱と2日で36番。さすがに全身は張っており、悲鳴を上げながら階段を上り、稽古場を引き揚げた。

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