稀勢の里が奇跡の連覇に男泣き「見えない力を感じた15日間」

涙をぬぐう稀勢の里=エディオンアリーナ大阪(撮影・坂部計介)
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 「大相撲春場所・千秋楽」(26日、エディオンアリーナ大阪)

 13日目に左肩付近を痛めながら土俵に上がり続けた新横綱稀勢の里が、1差で追いかけていた照ノ富士を本割・優勝決定戦と連破し、逆転で2場所連続優勝を果たした。新横綱での優勝は貴乃花(95年初場所)以来、約22年ぶりで、大鵬、隆の里を含めて4人目の快挙。表彰式では君が代斉唱の段階から人目をはばかることなく涙した。

 優勝インタビューでは「本当にこの応援と支えてくれた人たちのおかげ」と大声援に感謝した稀勢の里。涙についても聞かれたが「今回は泣かないと決めていたのですが…」と先場所に続いての男泣きをした。

 左上腕には青紫色のあざが広がっており、相撲を取るのも難しいと考えられていたが、照ノ富士に奇跡の連勝。土俵へ向かう心境を「気持ちだけぶつけようと思った」と振り返り、「自分の力以上のものが出た。あきらめないで最後まで力を出して良かったです」と語った。

 横綱になると土俵入りをはじめ、これまでと異なる点が多くある。「今までの相撲人生の15年とは違う15日間。横綱の土俵入りも初めてやって今は疲れた。見えない力をとても感じた15日間だった」と本音を漏らした。初場所で初優勝を果たした際には、確信に変えたいという趣旨の発言をしていたが、「今日の千秋楽は見えない力がはたらいたので、確信とはいかないけど、またこれを確信に変えられるよう稽古をしていい相撲を皆さんに見せられるよう頑張る」と謙虚に語った。

 厳重なテーピングが施された左肩周辺の状態が気になるが、「しっかり治して5月場所に元気な姿を見せられるように明日から治療したい」と来場所への闘志も見せていた。

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