フィギュアスケート男子の宇野昌磨（１８）＝中京大＝が６日、ＧＰシリーズ上位６人が出場する世界最高峰の決戦・ＧＰファイナル（８日開幕・仏マルセイユ）への出発を前に、中部国際空港で取材に応じた。宇野はシニアＧＰデビューシーズンながら３位に食い込んだ昨年に続き、２年連続の出場。「楽しみです。６人しか出られない舞台。全力を出し切りたい」と、笑顔で意気込んだ。

　今年４月に史上初めて成功させた４回転フリップを武器に、着実に成長を遂げた今季はスケートアメリカで優勝、ロシア杯では２位となり、順当にファイナル進出を決めた。ロシア杯で叩き出した２８５・０７点は、４連覇を狙う羽生結弦（ＡＮＡ）の３０１・４７点、世界王者のハビエル・フェルナンデス（スペイン）の２９２・９８点に次ぐ今季３番目の得点だ。現在のフィギュア男子“２強”を射程圏に入れ、十分に優勝を狙える位置にいる。

　羽生との今季初対決には「戦うのが楽しみというより、久々に会うので、色んな話ができるなと思う。今季初めて一緒の舞台だし、ワクワク感はある」と、胸を弾ませた。

　宇野自身は「まだ勝てるとは思ってない。僕は追いかける立場」としつつ、「去年より希望がある。完ぺきにやっても全然戦えないという状況じゃない。ノーミスで演技した選手がトップにくる。失敗しないように心掛けたい」と、静かに闘志を燃やした。