ウルフ 東京五輪の星対決制す 新たなライバル物語誕生だ

 「柔道・講道館杯」(13日、千葉ポートアリーナ)

 来年の世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)代表第1次選考会として行われ、男子100キロ級決勝は、米国人の父を持つ昨年覇者のウルフ・アロン(20)=東海大=が、18歳の全日本ジュニア王者・飯田健太郎(国士舘高)に優勢勝ちし、2連覇を達成した。試合後には強化委員会が開かれ、リオデジャネイロ五輪代表や今大会の優勝者ら56人が、12月のグランドスラム東京の代表に選ばれた。

 日本柔道界の新たなライバル物語の誕生だ。20歳のウルフが得意の内股で技ありを奪い、組み手でも相手の持ち味を封じて18歳のホープを返り討ち。「何か飯田が出てきて僕がベテランみたいになってますけど、まだ20歳なので。でも最近髪の毛も抜けてきて(老けてきた)」。おどけながらも前年王者のプライドをにじませた。

 同階級で長年しのぎを削った東海大OBの井上康生(現男子代表監督)と国士舘OBの鈴木桂治(現国士舘大監督)のライバル関係をほうふつとさせ、互いに内股を得意とするなど共通点も多い。井上監督は「東京五輪に向けて、この2人と(リオ代表の)羽賀が切磋琢磨(せっさたくま)しながら戦いを繰り広げることになるのでは」と期待を込めた。

 これから4年の戦いに向けて好スタートを切ったウルフだが、「東京、東京と言ってたら足をすくわれる」といたって冷静。「とりあえず目の前の戦いに集中する」と、12月のグランドスラム東京でも大暴れを誓う。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス