トヨタ・北川がトライ、伏見工の先輩・平尾さんに感謝
「ラグビー・トップリーグ、トヨタ自動車57-3コカ・コーラ」(23日、テクノポート福井スタジアム)
チーム最年長で14年目のトヨタ自動車ロック北川俊澄(35)が、開幕から全試合に出場し、チームをけん引している。主力にけが人が相次ぐトヨタ自動車の中、負傷欠場の安藤主将に代わってゲーム主将も務め、快勝劇に攻守で貢献した。
PGで先制した後の前半11分。相手ゴール前の密集で、北川が鋭い出足でボールに反応してそのまま持ち込み、自身2季ぶりとなるトライを奪った。試合後は会心の笑みを浮かべ、「あそこはフォワード(FW)勝負で、どれだけ我慢してやれるかだった」と振り返った。
日本代表43試合の実績を誇る百戦錬磨のベテランも、特別な思いを抱いて試合に臨んでいた。20日に53歳で死去した平尾誠二さんは、母校の伏見工高の先輩に当たる。試合前には会場全体で黙とうし、「改めて、高校で育ててもらって今の自分がいると感じた。偉大な先輩がいたから自分もそういう環境でやれた」と感謝した。