稀勢の里 綱とり残った!琴奨菊との史上最多61度目対決を突破

 「大相撲秋場所・10日目」(20日、両国国技館)

 綱とりの崖っぷちに立たされている2敗の大関稀勢の里が大関琴奨菊との史上最多61回目の対戦を寄り切りで制し、勝ち越しを決めた。11日目は、大関照ノ富士を寄り切って唯一の全勝を守った大関豪栄道と対戦する。横綱日馬富士と平幕の遠藤は1敗、関脇高安と平幕の琴勇輝は2敗をキープした。

 負けられない戦いが続く中で、ライバルとの一番を制した。稀勢の里は立ち合いで下がりながらも冷静に回り込んで左を差し、琴奨菊の巻き替えに乗じて前に出た。最後は一気に寄り切ると「まあ、良かったと思う」と振り返った。

 61度目の対戦で幕内史上最多をまた更新した両者。今年の初場所は琴奨菊が初優勝したが、続く春場所では綱とりの琴奨菊と9日目に対戦した稀勢の里が変化し、手痛い黒星を与えた因縁がある。この日は逆に稀勢の里が綱とりの立場だったが、望みをつないだ。

 10日目で勝ち越しを決めたものの負けられない状況は続く。「これからだと思います。毎日、毎日やるだけです」と表情は崩さないが「体もだいぶいいですから」と、手応えをのぞかせる。八角理事長(元横綱北勝海)も「序盤に負けてもここまできた。精神的にも粘り強い」と、その能力を認める。

 11日目の相手は10連勝で優勝争いの単独トップに立つ豪栄道。初優勝が綱とりの条件となっている稀勢の里にとっては、何としてもたたかなければならない相手だ。大一番へ、「集中してやるだけ。もうやるしかない。これからだよ」と自分に言い聞かせるように話した。

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