稀勢の里 綱とりへ初日は御嶽海と対戦 若い衆にスマホ撮影させ立ち合いチェック

 「大相撲名古屋場所」(10日初日、愛知県体育館)

 日本相撲協会は8日、名古屋場所の取組編成会議を開き、2日目までの幕内取組などを決めた。綱とりに挑戦する大関稀勢の里(30)=田子ノ浦=は初日に東前頭筆頭の御嶽海、2日目に新関脇の魁聖との対戦が組まれた。通算1000勝にあと13勝と迫った横綱白鵬は初日が高安、2日目は隠岐の海の挑戦を受ける。他の横綱は鶴竜が琴勇輝の次に御嶽海、日馬富士が栃ノ心、栃煌山の順に対戦する。

 綱とりへの執念がのぞく。高安と10勝8敗の三番稽古を終えた稀勢の里は報道陣の撮っていた映像をのぞきこんだ。立ち合いに満足がいかなかったようだ。その後は若い衆にスマホで立ち合いの踏み込みを繰り返し撮影させてチェックした。

 「だいぶ疲労は抜けていますけど、少しの狂いとか、しっかり修正して(いきたい)。本当に少しのところだと思う。問題ないと思いますよ」。最後の最後まで準備に余念がなかった。

 先代師匠の故鳴戸親方(元横綱隆の里)と同じ30歳の名古屋で横綱昇進を目指す。稽古後の稀勢の里はしこ名に思いをはせた。先代は横綱昇進の1983年に秦慧玉(えぎょく)永平寺第76世貫首から「作稀勢(さきせ)」と揮毫(きごう)された掛け軸を贈られた。

 「稀(まれ)なる勢いをなす」。そう込められた意味から2004年九州場所の新入幕を機に、しこ名が本名から「稀勢の里」になった。先代への期待が自身に託されたことに「(当時は)ありがたい気持ちと、恐れ多い気持ちがあった。しこ名を汚さないようにしっかりやっていきたい」と思いをかみしめた。

 初日は御嶽海の挑戦を受ける。初顔のホープに「若手で力がありますから。しっかり集中して」。10代で関取に昇進した勢いは停滞していたが、再び稀なる勢いを見せる予感が漂ってきた。

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