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Qちゃんが支える空前のマラソンブーム

ランナーをハイタッチで迎える高橋尚子=長良川競技場
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 5月15日に岐阜市内で「高橋尚子杯 ぎふ清流ハーフマラソン」が行われた。今年で6回目の大会だったが、記者にとっては初取材。リオデジャネイロ五輪女子マラソン代表の福士加代子(ワコール)や最強市民ランナー、川内優輝(埼玉県庁)が出場して大会は大いに盛り上がったのだが、最も印象に残ったのは大会前日から当日の会場、コースで八面六臂(ろっぴ)の活躍を見せるQちゃんこと、シドニー五輪金メダリストの高橋尚子さんの姿だった。

 自身の故郷で行われるハーフマラソンのコースは、高橋さん自身が監修した。鵜(う)飼いが始まった長良川の沿道や川原町の古い街並み、岐阜城の景観など名所が次々と現れ、しかも平たんで走りやすい。楽しく走るためのこだわりが詰め込まれたコースだ。

 コース途中では高橋さんが声援を送り、ゴールではほとんどの選手とハイタッチと文字通りの「高橋尚子杯」。しかも、マラソンだけではなく運営面でも獅子奮迅で、アテネ五輪金メダリスト、野口みずきさんとのイベント、ミュージシャンのライブまで自ら司会を務めた。

 レース前日のランナー向けのトークショーでは直前の調整方法やシューズのひもの結び方、レース後の飲酒の注意点まで事細かく伝授。熊本の震災復興支援のためのチャリティーオークションでは約50点のアスリートグッズが提供されたが、これも高橋さん自身が陸上や他競技のアスリートに直接協力を呼びかけたもの。オークションの進行役も担い、約2時間をほとんど1人で取り仕切った。

 イベント後にはファンとの写真撮影、関係者へのあいさつが延々続き、会場を後にしたのは撤収作業が始まってから。陸上に限らず「○○杯」と有名人の冠がついた大会で、当の本人がここまですべてを取り仕切るのは珍しく、見ているこちらは感心するやら疲れるやら…。

 引退後、初めてのイベント出演となった野口さんは、丸2日間の高橋さんの様子に「いつも憧れの人だけど、見ていて引き込まれた。陸上を振興しようとする力がすごいと思う」と感嘆した。この大会でQちゃんとふれあった市民ランナーの笑顔には充実感があふれていた。空前のマラソンブームは、伝道師であるオリンピアンの変わらぬバイタリティーが支えているのだろう。(デイリースポーツ・船曳陽子)

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