錦織シフト破った!逆転で3回戦進出

 「全豪オープンテニス」(22日、メルボルン)

 男子シングルス2回戦で、世界ランク5位の第5シード、錦織圭(25)=日清食品=は同86位のイワン・ドディグ(クロアチア)に4-6、7-5、6-2、7-6で逆転勝ちし、5年連続で3回戦に進んだ。次は同38位のスティーブ・ジョンソン(米国)と当たる。錦織は第1セットはショットのミスが目立って落としたものの、第2セット以降に3セットを連取した。

 ドディグのリターンがネットに掛かると、錦織は重圧から解放されたかのように思わず天を仰いだ。今大会初めてセットを奪われる苦しい展開。2時間47分の攻防の末の逆転勝ちに「長い4セットだった。以前よりも相手が前に出てきた。攻撃的なところにプレッシャーを感じたかもしれない」と、安堵(あんど)の表情で振り返った。

 過去4度対戦して3勝しているものの、相手の“錦織シフト”に苦しんだ。ドディグはランク12位と得意にするダブルスの戦法を、シングルスに持ち込んできた。16本のエースを許した強烈なサーブとともに、積極的なボレーやドロップショット、さらにネットを横切って落とすショットを多用し、錦織の得意なストローク戦を封じにかかった。

 ペースを乱された1セット目は単純ミスを連発。ラケットを振っていら立ちを見せるシーンもあった。2セット目は取り返したが、第12ゲームまでもつれた。

 「何かしないと」。それでも今の錦織には、主導権を奪い返す力がある。「セカンドサーブをボディーに打ったり、いつもより工夫した」と、相手のペースを崩して第3セットを奪った。「自分も攻撃的にプレーし始めた」という第4セットはネット前のドディグに強烈なパッシングショットを浴びせるなど、相手の土俵でも上回った。

 世界ランク5位、四大大会参戦も22回目となり、相手は研究してくる。「得意な戦術を変えてきたり、なかなか同じようにはいかない。みんな作戦を変えてきている」。これもまた、トップに立つためには乗り越えなければならない課題。気温35度まで上がった真夏のメルボルンで、錦織の戦いも熱を帯び続ける。

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