錦織、全豪初戦へ練習試合も本気モード

 「全豪オープンテニス」(19日、メルボルン)

 日本人初の四大大会優勝が期待される男子シングルス第5シードの錦織圭(25)=日清食品=は、20日に世界ランキング69位のニコラス・アルマグロ(29)=スペイン=との1回戦に臨む。19日は大勢のファンが見守る中、前回王者で第4シードのスタニスラス・ワウリンカ(スイス)と練習し、翌日の初戦に備えた。錦織は2012年の全豪で自身初の四大大会ベスト8進出を果たし、昨年は4回戦に進んだ。

 まるで本番だった。前回王者で世界ランキング4位のワウリンカと、完全に大会の主役の1人となっている同5位の錦織。この日の練習では1セットのみの練習試合も行い、約300人の観衆が見守る中、白熱した戦いを繰り広げた。

 両者譲らずサービスゲームをキープ。迎えたタイブレークでワウリンカに先に7ポイント目を許すと、錦織はラケットを頭上に放り投げた。準々決勝で当たる可能性もあり、本気で打ち合ったからこそ、悔しさをあらわにした。

 この3日間の練習相手はすべてアルマグロと同じバックハンドを片手で打つタイプ。同タイプ特有のスライスショットに慣れることが目的だった。16日の会見では「(組み合わせは)全く見ていない。1回戦に集中したい」と話していた通り、初戦のために万全の準備をやり切った。

 初戦は新装された準メーンコートで午前11時(日本時間9時)から開始と決まった。全米オープンでの日本人初の決勝進出という快挙から約4カ月、新たな歴史をつくるための戦いが幕を開ける。

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