「大相撲春場所13日目」(21日、ボディメーカーコロシアム)
荒れる春場所に嵐が吹いた。最強横綱の白鵬が琴奨菊に敗れ、初黒星を喫した。
立ち合いで右を差されて体を起こされ、一気に土俵際へ追い込まれた。最後は相手の重いがぶり寄りに耐え切れず、土俵下へ転落。落ち際に右手首付近を強打し、患部を左手で押さえて顔をしかめた。
この不覚で鶴竜と1敗で並んだ。座布団の舞う中、支度部屋へ引き揚げると、いつものように目を閉じ「立ち合いが合わなかったですね」とつぶやくように言った。14日目はその鶴竜戦。「ま、やるだけです」。綱とりを目指す鶴竜の前に立ち、大きく厚いかべになる。