ベイカー茉秋、初のグランドスラムでV

 「柔道・グランドスラム東京大会」(1日、東京体育館)

 男女5階級が行われ、男子は90キロ級でベイカー茉秋(19)=東海大=が元世界王者で昨年覇者の李奎遠(韓国)との決勝に優勢勝ちし、初優勝した。女子78キロ超級は世界選手権銅メダルの田知本愛(24)=ALSOK=が決勝で山部佳苗(ミキハウス)に優勢勝ちし、2年連続3度目の優勝。日本勢は男子5階級、女子6階級で金メダルを獲得した。

 千葉・東海大浦安時代に高校柔道3冠の原動力となった東海大1年のベイカーが、初のグランドスラムで輝きを放った。右足首痛を抱えながらも、準決勝はリパルテリアニ(グルジア)に技ありを先取されながら大逆転勝ち。決勝は2009年世界王者の李奎遠(イ・ギュウォン、韓国)から大内刈りで有効を奪って頂点に立った。

 「うれしい。ほとんど乱取りできていなかったのに優勝できるなんて」とベイカー。「相手は全員強かった」。百戦錬磨の強敵たちから頭突きを食らいながらの粘り勝ち。顔は赤く腫れていた。

 米国人の父、日本人の母との間に生まれ、東京で育った。ピアノと柔道を並行して始めた6歳以来、日の丸を付けて戦うのを夢見てきた。ことしの世界選手権の90キロ級で西山将士(新日鉄住金)が2回戦敗退に終わった後、東海大OBでもある井上康生・日本代表男子監督から「次はおまえが」とメールをもらい、その気になったという。大学4年で五輪金メダルを取った井上監督は「3年後の五輪へ面白い逸材。でも、今のままでは金は取れない」と一層の精進を促した。

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