日馬えっ変化!北の湖理事長は苦言

 「大相撲秋場所7日目」(21日、両国国技館)

 横綱日馬富士が北の湖理事長(60)=元横綱=から苦言を呈された。豊響を寄り切って5勝目を挙げたものの、立ち合いで変化気味に左に動いた点を問題視された。横綱白鵬は千代大龍を引き落としで退けて唯一の無敗を守った。大関陣では琴欧洲が休場し、琴奨菊が2敗に後退。稀勢の里と鶴竜が、平幕の嘉風とともに1敗で追う。

 これ以上負けるわけにはいかない。横綱の体面やプライドもかなぐり捨てて、日馬富士は非情に勝負に徹した。わずか1秒8の速攻劇。4日目まで金星2個を配給して2勝2敗と苦境に立たされていたが、5日目から3連勝で白星を3つ先行させた。

 立ち合いでぶちかましてくる豊響の突進を見透かしたように左へ変化気味に動くと、瞬時に左上手をがっちりつかむ。次の瞬間に大きく投げを打ちながら体を開くと、目標を失った豊響をそのまま土俵外へ運んだ。

 ただ、余りにもあっけない相撲内容に、北の湖理事長(元横綱)の評価は厳しかった。「一応、頭から突っ込んではいるが、ひとつ間違うと持っていかれていた。負けられない意識が強過ぎる」と苦言を呈した。

 初場所こそ全勝優勝したが、その後は9勝、11勝、10勝と不本意な成績が続き、今場所も前半から下位に取りこぼすいつものパターン。土俵下で見届けた鏡山審判部長(元関脇多賀竜)も、「勝ちにこだわったね。勝ちたくて必死なんだろう」と苦しい立場に理解を示したが、苦笑いを隠せなかった。

 日馬富士は「相手がこっち側(日馬富士から見て右側)で仕切っていたからね」と言葉少な。一方、豊響は「思い切って当たってくると思ったが…。相撲を取らせてもらえなかったですね」と不完全燃焼の一番に肩を落としていた。

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