ヘラブナGET

 【My リポート・細田雄治、森田昌宏】 真夏にまずまずヘラブナGET 茨城県・坂東市「鵠戸幹線排水路」

 蛇にも合える!?

 かつて、水の底に大蛇が棲(す)むとされた鵠戸沼(くぐいどぬま)。こちらは茨城県境町の南東部から坂東市の南西部にかけて存在した大きな沼だが、それを干拓して新田を造ろうと最初に計画されたのは江戸時代・嘉永年間。

 以来、資金難や台風による洪水に見舞われるなど、紆余(うよ)曲折をたどりつつ、1954(昭和29)年、ついに931ヘクタールの農地に生まれ変わった。そして、残った水域が鵠戸幹線排水路。文字通り、田んぼなどで使われる水の通り道にあたるのだが、ここもヘラブナがよく釣れる場所として知られている。

 7月第2週、現地で竿を出す。選んだポイントは鵠戸沼第2排水機場の上流約500メートル東岸。開始は午前5時50分。下流には50~60メートル間隔で3人の釣り人が確認できる。竿は16尺、水深を測ると3メートル弱。流れがあったので最初はオモリベタで底を狙ってみることに。エサはペレット系のバラケとグルテンを用意した。

 開始後10分ほどでいきなりウキが消し込まれ、ハリ掛かりしてきたのは10センチほどのマブナ。そして、次にヒットしたのは同じようなサイズのコイ。30分もすると投入のたびにウキが動くようになったのだが、なぜか空振りばかり。そのうちに6~7センチのマブナがスレで掛かり、底に寄った魚たちの正体に目星が付いた。

 この春に生まれたのであろう小魚が多いのは健全な川であることの証拠。ならば、ここはウキの動きをもっと楽しむとしよう。仕掛けをバランス式に変え、流れの中で打ち返しの速い釣りにチェンジする。効果はてきめん。ヒット率は上がり、小ブナ、コイっ子がほぼ入れ食いに。そして、待望のヘラブナも7時10分と8時20分にゲット。型はそれぞれ6寸ほどと大きくはなかったが、真夏の野ベラ釣りではぜいたくはご法度だろう。

 その後のご愛嬌(あいきょう)は釣り座のすぐ左側から泳ぎだしたヘビ。最初は沖に向かったものの、すぐに方向を変えて足元のコンクリートの割れ目に潜り込んでしまった。かつては大蛇が棲んだとされる鵠戸沼。その子孫の登場なのか、暑さもあって当日はここで竿をしまった。

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