大谷翔平「また会おうね」侍ナインとリベンジの誓い 先頭弾返しのち悔し最後の打者→次の一本が出せず「力不足」
「WBC・準々決勝、侍ジャパン5-8ベネズエラ代表」(14日、マイアミ)
ベネズエラのスター選手たちが狂喜する姿を、目に焼き付けることはしなかった。九回2死。ど真ん中の156キロ直球を打ち損じ、最後の打者となった侍ジャパン・大谷は周囲に一瞥(べつ)もくれず、ベンチ裏に消えた。試合後のグラウンドで行われた、ファンへの感謝のあいさつにも参加しなかった。
「本当に悔しいですね」
敗戦から約1時間が経過し、日付も変わった午前1時半。チームバスの乗り場へ続く通路に設置されたミックスゾーンで、足を止めた大谷が声を振り絞る。「本当に強かった。自分たちの持っているものを出しながら最後は力で押し切られた」。完敗だった。
どよめきと歓声。スタンドを埋めた日の丸を揺らしたのは初回の打席だ。先発の山本が先頭弾を被弾した直後に飛距離約130メートルの特大の一発を放った。再び1点を追う展開となった三回1死二塁の場面では申告敬遠。佐藤輝の右翼線二塁打と森下の逆転3ランを呼び込んだ。
ところが、敵の戦意を喪失させる次の一本が出せなかった。5-2の四回1死一、二塁の好機に空振り三振。「自分の力不足」と敗戦の一因を担い、「優勝以外は失敗」と言った。3年前に帽子とグラブを投げ捨て、喜びを爆発させた同じ場所で地獄を味わった。
打者に専念して打率・462、3本塁打、7打点の成績を残した。頂点には届かなかったが、このままで終わるわけにはいかない。野球競技が復活するロサンゼルス五輪が2年後に迫っている。MLBは選手派遣に前向きと言われており、「代表戦には挑戦したいし、どういう形で出場できるか分からないが、次の機会に集中したい」と大谷。この日の勝利で五輪出場権を獲得したベネズエラへのリベンジに意欲を見せた。
早ければ、2年後に再び日の丸が付いたユニホームに袖を通す。「そこ(国際試合)に向けてまた、みんなで頑張りたい。『また会おうね』って話していた。一回りも二回りも大きくなって戻ってくると思う」。次回の侍ジャパンでは「二刀流」でプレーするつもりだ。本来の姿で仲間たちとともに世界の頂点に立つ。
WBC準々決勝で敗退した日本代表「侍ジャパン」は今後、2027年の国際大会「プレミア12」(開催地、開催時期未定)で28年ロサンゼルス五輪出場を目指すことになる。
ロス五輪の野球は6チームが出場。日本は16チームで争うプレミア12でアジア最上位に入るか、28年3月開催予定の世界最終予選を勝ち抜くと出場権を得られる。
WBCでは開催国となる米国を除く、米州の上位2チームに五輪出場権が与えられることになっており、ドミニカ共和国とベネズエラが条件を満たした。
