「カーネクスト侍ジャパンシリーズ２０２３、日本代表２－７中日」（３日、バンテリンドーム）

　侍ジャパンが昨シーズン、セ・リーグ最下位の中日に大敗を喫した。壮行試合３戦目にして初黒星。本戦まで残り１週間を切った中で、攻守に不安を残す内容だった。

　まずは０－０で迎えた三回、先発の今永がカリステに左前適時打を浴び、先制を許した。一方、ジャパンは四回、牧、村上の連打で無死一、三塁を作ったが、岡本の三ゴロで同点に追いつくと、後続が倒れて勝ち越しはならなかった。

　六回に２番手の戸郷が、２死から３連打で２点を失うと、球場に詰めかけた地元・中日ファンの声援が球場に響いた。

　打線はここまで壮行試合３試合で、１番・の山田、４番の村上は不動。実戦３試合目にして村上に“初安打”が生まれたが、山田は初戦から３打数無安打、３打数無安打で、この日も五回まで３打席に立ち２三振をブレーキになっている。

　先発の今永は３回１失点、７奪三振と試合を作ったが、２番手の戸郷が２失点で黒星。３番手の松井裕は、宮崎合宿からＷＢＣ球対応に苦しみ、この日も３四球で４失点。１イニング持たず途中降板するなど、こちらも深刻な状態を露呈する形となってしまった。

　序盤、ベンチで談笑する姿が目立った大谷、ダルビッシュらも、回が進むにつれて渋い表情。栗山監督ら首脳陣も厳しい表情が目立った。

　栗山監督は２日の練習後、苦しむ野手陣について「皆さんが見ての通りです」と現状を認めつつも、「これだけのバッターたちなんで、必ずそこ（本戦）までには合わせてくれるというところもある」と変わらぬ信頼を口にした上で、「アメリカからの選手が入ってくればまた化学反応が起こって、一気に行けるという風に信じて僕は行くだけなんで」と話していた。